2019年11月7日に、愛知県豊明市で起きた女性の乗用車のフロントガラスを叩き割った事件で、逮捕されていた木崎容疑者が不起訴になりました。
なお、不起訴となった理由は明かされていません。
そこで今回は、なぜ木崎容疑者が不起訴になったのか、そしてなぜ不起訴理由を明かさないのか見ていきたいと思います。
フロントガラス割る事件:概要
10月16日、愛知県で50代の女性が車を運転中、道路の反対側から走って急接近してくる男。すると次の瞬間…。
被害に遭った女性:
「やめて!やめて!やめて!」
男はフロントガラスを何度も叩きます。
器物損壊の疑いで逮捕されたのは、近くに住む無職の木崎喬滋容疑者(28)。
車を運転していた女性とは面識がなく、近くで拾ったとみられる石で犯行に及んでいました。
被害に遭った女性:
「手が震えて、電話のかけ方も一瞬忘れてしまったような状態で。“ダメだ ダメだ”と思いながら焦って一時パニックになりました」
木崎容疑者は、調べに対し「体調不良でイライラしたのでやりました」と容疑を認めています。
引用:Yahoo!news
フロントガラス割る男が不起訴の理由は?
なぜ木崎容疑者は不起訴になったのでしょう。そもそも不起訴とは何なんでしょう。
・不起訴とは
警察及び検察が捜査した刑事事件について,検察官が起訴して裁判をするかしないかを判断します。
検察官が,起訴をしないという判断をした場合のことを,不起訴処分がされたといいます。
その事件について無罪放免されたとほぼ同義で、事件が不起訴となった場合は前科はつきません。
引用:東京・刑事事件相談所
なので今回は、検察官側が起訴しない、という判断をしたことになりますね。
判断材料がいくつかあるみたいです。
① 罪とならず…事件自体が罪とならない場合(例:心身喪失の場合)
② 嫌疑なし…嫌疑自体が失われた場合(例:真犯人が見つかった場合)
③ 嫌疑不十分…証拠が不十分で起訴できない場合
④ 起訴猶予…証拠が十分あり起訴することも可能であるが,あえて起訴しない場合 (例:軽微な犯罪で示談が成立していて被害者が許している場合)
引用:東京・刑事事件相談所
上記の条件から、今回不起訴になった理由は、④の「あえて起訴しなかった」に該当するでしょう。
被害者側が許した可能性がありますね。
フロントガラス割る男の不起訴理由が明かされないのはなぜ?
どうやら不起訴理由を明かさないのは明かすルールがないからのようですね。
法律上、検察官は、告訴、告発または請求があった事件について公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人らの請求があるときは、速やかにその理由を告げなければならないとしています。
これは、告訴人等の利害関係人に不起訴処分の理由を知らせるものです。
しかし、検察官は、これら以外の者に対して不起訴処分の理由を知らせる必要はありません。
むしろ、不起訴理由が記載された不起訴裁定書・不起訴記録については、被疑者その他関係者の名誉の保護などの見地から閲覧させるべきではないとされています。
引用:シェアしたくなる法律相談所
つまり、
・被害者やその関係者のみに理由を開示できる
・その他の人に理由を告げる必要性なし
・むしろ名誉保護の関係から控えるべき
ということみたいですね。
前科もついていない、なんでもない人になるわけですから、当然それなりの人権も保証されますよね。
まとめ
今回は、愛知県で起きたフロントガラス割る事件が不起訴になった理由、また不起訴理由を明かさない理由について見ていきました。
理由を見てみれば納得はするのですが、釈然としないところもありますよね。
しかし、人は失敗をするものですから、あまり激しくバッシングしすぎないように注意しないといけませんね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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